妊娠検査薬 の仕組みや使用タイミング、妊娠判定の確認方法【助産師監修】

2020.03.16

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妊娠検査薬の仕組み

妊娠するとhCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)というホルモンが分泌されます。

妊娠検査薬は尿の中に含まれているこのホルモンに反応します。hCGは受精卵が着床すると作られ始め、月経予定日である妊娠4週目ごろから尿の中に出てきます。

その後、個人差はありますが、妊娠2カ月から3カ月(妊娠4週~11週)ごろ分泌量がピークに達し、出産を終えるまで出続けます。
hCGは、ホルモン剤の投薬や高度な糖尿病などを除き、通常の場合では、妊娠しなければ尿の中に出てくることはありません。
よって、尿中のhCGを測定することで妊娠の有無を判定できます。

妊娠検査薬の使用時期はいつごろ?

妊娠検査薬を試すタイミングは、月経予定日を過ぎても月経が来ない時が基本です。

妊娠検査薬はあくまでも妊娠の可能性を調べるもので、妊娠をしていれば月経予定日1週間後以降に陽性反応が出ます。
妊娠かどうかを確認するためにも、月経が遅れた場合はチェックをしましょう。
また、月経周期が不順な人は、気になったタイミングで試してみてもいいかもしれません。

早く妊娠を知りたいという思いから、ついフライングで妊娠検査薬を使ってしまうこともあるかもしれませんが、試す時期が早すぎる場合は、陽性反応が出ないこともあります。
そのまま月経が来なければ、一度陰性だったからといってそのままにせず、日をおいてもう一度試してみましょう。
妊娠検査薬は尿中のhCG濃度が検出可能濃度に達していれば反応するため、フライングでも陽性判定が出ることもまれにあるようですが、判定可能とされている時期よりも早いと精度に欠けることがあります。

 

hCGが分泌され検出可能濃度に達するまでには個人差もありますので、説明書にある時期を守って正しく使用することをおすすめします。
妊娠検査薬はドラッグストアやインターネットなどで購入することができ、1回分で500~1,000円くらいです。

妊娠検査薬の判定

妊娠検査薬は、尿をスティックにかけるだけの簡単なものですが、説明書の判定方法に従って正しく行いましょう。

妊娠していれば、基本的に1日のうちいつの尿でも反応します。

ただ、確実な反応を得たい場合は、朝一番の濃い尿で試してみるほうがいいでしょう。
市販のものでも、判定結果の正確さは高く、1分ほどで結果が分かります。
陽性の場合は、妊娠しています。
妊娠5週を過ぎないと、超音波ではまだ胎嚢(赤ちゃんを包む袋)は見えませんが、子宮外の妊娠などではないか確認するためにも医療機関で受診しましょう。

陰性であれば、妊娠はしていません。しかし、排卵が遅れたり、月経がずれたりしている可能性も考えられます。
うっすらでも判定部分に線が出ていれば、陽性と判断するものが多いようですが、判定結果がはっきりせず分からない場合には、日をおいて再検査をしましょう。

 

妊娠初期は、おなかの中の赤ちゃんにとって脳や心臓など主要な器官ができ始める重要な時期です。
月経が遅れたら妊娠しているかどうかを確認し、栄養摂取や薬の使用に気を付けるとともに、飲酒や喫煙、感染症、レントゲン検査などの放射線照射を避けることが大切です。

《 監修 》

  • 濵脇 文子(はまわき ふみこ) 助産師

    大阪大学大学院医学系研究科招聘准教授。
    助産師・保健師・看護師。
    産前産後ケアセンターヴィタリテハウス施設長。
    はぐふるアンバサダー。
     
    妊娠から産後まで、一人一人に寄り添い幅広くサポートを行う。
    また、自治体や企業とマタニティーソリューションの事業構築や講演・執筆活動、専門職の教育研究にも携わる。
     
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