2022.04.20
皮膚に炎症が起こり、赤みやぶつぶつ、かゆみなどの症状が現れる病気はいくつもあります。
例えば、乳児湿疹(乳児湿疹の記事はこちらから)、おむつかぶれ、アトピー性皮膚炎などです。
皮膚の炎症や悪化を抑える際、抗炎症(消炎)作用を持つ「ステロイド」という成分の塗り薬(記事にリンク)が使われますが、非ステロイド系消炎塗り薬も、皮膚の炎症性の病気に使われ、皮膚の赤みやかゆみなどを和らげる効果があります。
名前の通り非ステロイド系消炎塗り薬は、ステロイド成分を含まず、効果は穏やかです。
ステロイドを使うほどでもない炎症、なるべくステロイドを使わない方がよい皮膚が薄い部位、長期間続けて使用する時、ステロイドを使用し副作用が現れてしまった部位などに使われます。
とはいえ、非ステロイド系消炎塗り薬にも副作用があり、刺激感、赤み、かぶれなどが起こる場合があります。
こうした薬の副作用と、ステロイド薬に比べて抗炎症効果が極めて弱いことを踏まえ、アトピー性皮膚炎などの症状の状態によっては推奨しないとする意見があります1)。
なお、非ステロイド系のアズノール軟膏は、皮膚の保湿・保護を目的としたスキンケア外用薬に位置づけられることもあります1)。
皮膚の炎症や症状、お子さんの年齢、炎症の部位によってステロイド系の薬と非ステロイド系の薬が適した形で処方されます。
この記事では、子どもの皮膚の病気に使われる主な非ステロイド系消炎塗り薬を紹介します(2022年3月時点)。
薬を使い始めて何か気がかりなことがあれば、医師、薬剤師に相談しましょう。
乳児湿疹、おむつかぶれ、皮膚のただれ
など
《 監修 》
松井 潔(まつい きよし) 総合診療科医
神奈川県立こども医療センター総合診療科部長。愛媛大学卒業。
神奈川県立こども医療センタージュニアレジデント、国立精神・神経センター小児神経科レジデント、神川県立こども医療センター周産期医療部・新生児科等を経て2005年より現職。小児科専門医、小児神経専門医。
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