妊娠後期 の体調の変化と赤ちゃんのようす(妊娠36週_妊娠37週_妊娠38週_妊娠39週)【助産師監修】

2020.06.29

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妊娠中-お参り

9ヵ月ごろのお母さんの体調の変化

赤ちゃんは出産に向けて骨盤のほうへ下がってくるので、お母さんの胃や心臓への圧迫が消え、胃がスッキリし食欲も増加気味です。逆に、子宮の下に位置する膀胱はさらに圧迫されるため、頻尿、尿もれの症状が強くなる方もいます。

 

赤ちゃんが出てくる子宮口が柔らかくなり、妊娠10カ月目は1cm~2cmほど開いている妊婦さんも多くいます。それにより、おしるしという淡血性(薄い色の血液)の出血がみられます。

(▶関連:おしるし・破水・陣痛の兆候)

 

また、前駆陣痛がおこってきます。

前駆陣痛とは、不規則な子宮収縮のことで、間隔だけでなく痛みの強さも不規則なのが特徴です。子宮を収縮させて本陣痛に向けて子宮口を柔らかくする役割があると考えられています。また、おしるしや、前駆陣痛おりものの増加、恥骨が痛むといったようなお産が始まる兆候が出てきます。もちろん、兆候には個人差がありますが、そのような症状を経て、お産が始まりますので、心身共に出産の準備をしていきましょう。

 

出産予定日(妊娠40週0日)を過ぎると、お母さんと赤ちゃんの健康度や胎盤機能の確認、NST(ノンストレステスト:胎児の心拍数などのモニタリング)や超音波による羊水量計測などを行います。

出産予定日はあくまで予定日なので不安に思わずにゆったりと構えましょう。

 

気を付けたいポイント

≪注意すべき病気と症状≫

 

常位胎盤早期剥離といって、胎盤が出産の前に剥がれてしまうことがあります。

剥離した面積などにより症状は異なり、軽症の場合は、自覚症状がほとんどないことも少なくありませんが、いつもより胎動が少なかったり、突然の激しい腹痛や大量出血があったり、おなかを触ると板のように硬くなっていたら、産院へすぐ連絡をしましょう。

この時期やっておくべきこと、やらないほうがよいこと

①やっておくべきこと

出産や入院時に必要なものは、医療機関によって異なりますが、事前に「入院のしおり」などで指示されています。

もう一度内容を確認して、パートナーとも共有し、いつでも入院ができるよう荷物を確認しておきましょう。

(▶関連:出産準備アイテムリストを活用して新しい生活に備えよう!)

(▶関連:出産入院に必要なものリスト)

 

また、陣痛や破水が起きた場合の連絡先や連絡のタイミング、行動の仕方などについても再確認しましょう。入院時の交通手段についても段取りをしておき、陣痛タクシーの登録や電話番号などもすぐ分かるところに記載しておきましょう。

 

 

②やらないほうがよいこと

出産が近づいていますので、なるべく遠出をしないようにしましょう。また、外出時には、必ず母子手帳を携帯し、破水などに備えナプキンなども持参しておきましょう。

 

長かった妊娠生活もいよいよ終盤。間もなく赤ちゃんと会える日がやってきます。残り少ない妊婦生活を楽しんでくださいね。

妊娠10カ月ごろの赤ちゃん

このころの赤ちゃんは、内臓や器官などの体の機能はすべて完成しており、胎外の生活に適応できるまでに成長しています。

 

腸内には、胎便がたまっていて、生まれてすぐ排泄機能が働き、体外に排出されます。

 

体を覆っていた胎脂は剥がれて、肌がピンク色に変化し、体脂肪を蓄えてふっくらとした赤ちゃんらしい見た目になります。

 

感覚の発達としては、光のある方向に顔を向けます

 

また、出産に向けて子宮の出口のほうへ下がり、骨盤内に頭が入り込み固定されて、胎動が少なくなります

《 監修 》

  • 濵脇 文子(はまわき ふみこ) 助産師

    大阪大学大学院医学系研究科招聘准教授。
    助産師・保健師・看護師。
    産前産後ケアセンターヴィタリテハウス施設長。
    はぐふるアンバサダー。
     
    妊娠から産後まで、一人一人に寄り添い幅広くサポートを行う。
    また、自治体や企業とマタニティーソリューションの事業構築や講演・執筆活動、専門職の教育研究にも携わる。
     
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