2020.11.30
妊娠中はホルモンバランスの変化により、さまざまな体の悩みが現れます。
適度なストレッチは妊娠期間に起こるむくみ・筋肉の痛みを解消する効果が期待できます。
出産時に備えておなか周りと下半身の筋力(体幹強化)を鍛えておきましょう。
今回は、パートナーと一緒にできるストレッチを3つ紹介します。
血の巡りをよくさせ、パートナーとの信頼感を育むストレッチ【戦士のポーズ1】
体幹筋力をアップし、お産に備えた体を作る ストレッチ【戦士のポーズ2】
※おなか周りと下半身の筋力を鍛えることができます。
血流を促進させ、筋肉の痛みを和らげるストレッチ【前屈】
※お互いのかかとをつけて行うと、血行・老廃物の流れを促進する効果が期待できます/p>
【全身を動かしてむくみを解消するストレッチ】戦士のポーズ1
妊娠中はホルモンバランスの変化により、むくみやすくなっています。むくむ部位には個人差がありますが、特に下半身がむくみやすく、これはおなかが大きくなったことで、血流やリンパの流れを圧迫していることが関係しています。ほどよく全身を動かし、血の巡りをよくすることが重要です。
パートナーと行う「戦士のポーズ1」のストレッチを紹介します。
▼プロセス1:スタートの姿勢
お互いの内側の足を前に出し、足の外側の側面を合わせる。
反対の足は大きく後ろに引いてつま先を45度外側に向ける。
▼NGの姿勢
骨盤が外側に開かないように注意。
▼プロセス2:パートナーの腰に手を回す
内側の手をパートナーの腰に回す。
▼プロセス3:背筋を伸ばして前足を曲げる
息を吸って背筋を伸ばし、吐く息で前足の膝を曲げる。余裕があれば直角まで曲げる。
▼プロセス4:手を上に持ち上げて胸を開く
体勢が安定したら外側の手を上げて胸を開く。
【おなか周りと下半身の筋力を鍛える体幹強化のストレッチ】戦士のポーズ2
おなかが大きくなってくると、姿勢が崩れ、下半身の筋力も低下してきます。良い姿勢を維持するためには、おなか周りの筋肉を鍛えることが重要ですが、妊娠中は腹圧が上がるため、腹直筋を鍛える運動は避けたほうがよいでしょう。
おなか周りには腹直筋以外にも腹斜筋や腹横筋などの筋肉があります。これらは体幹を支えるだけでなく、内臓保護や骨盤を引き上げる役割があるので、ここをストレッチすることをおすすめします。
パートナーと行う「戦士のポーズ2」のストレッチを紹介します。
▼プロセス1:スタートの姿勢
横一列に並び、お互いの足の外側をくっつけ、もう片方の足を外側へ大きく開く。
▼プロセス2:手をつなぎ、もう片方の手は横に伸ばす
手をつなぎ、もう片方の手は横に伸ばして地面と平行になるようにする。
▼プロセス3:肘を伸ばし、お互いの手を引っ張り合う
吐く息で外側の足の膝を曲げる。膝がかかとの上に位置していること。
お互いの手を引っ張りあってバランスをとり、この状態をキープして3~5呼吸。
反対側も同様に行う。
▼NGの姿勢
膝が内側に入らないように注意。
お互いが同じ力で引っ張らないとバランスがとれないので、コミュニケーションをとりながらゆっくり行いましょう。
【筋肉の痛みを解消するストレッチ】前屈
特別に激しい運動をしたわけではないのに、妊娠中に筋肉痛のような症状を感じる人は少なくありません。
痛みの原因には、子宮が大きくなることによる内臓の圧迫、むくみや自律神経の乱れなどがあります。
血流をよくし、体を温めることでこれらの原因を緩和させる効果が期待できます。
パートナーと行う「前屈」のストレッチを紹介します。
▼プロセス1:スタートの姿勢
背中合わせに立ち、脚を腰幅に開く。
▼プロセス2:前屈をしていく
無理のない範囲で前屈をする。このときに、お互いにお尻で押し合い、バランスをとる。
▼プロセス3:お互いの腕をつかむ
前屈状態でバランスがとれたら、お互いの腕をつかむ。
プラス知識
お互いのかかとをつけて行うと、前屈がさらに深まり、血行・老廃物の流れが促進します。
ただし、無理矢理力ずくで前屈しないように注意。吐く呼吸を使いながら、心地よく前屈をできるところまでにする。
この状態をキープし、ここで3~5呼吸する。
《 監修 》
梅澤 友里香(うめざわ ゆりか) ヨガティーチャー
“強く美しくしなやかに”“内側から輝く心と身体”をモットーとし、それぞれの身体や体質、心に寄り添った、人生そのものである“生きるヨガ”を提案。
WSや厚生労働省主催をはじめとした大型イベントの講師、監修の担当、プログラム開発を行う。
▶HP https://yurika-umezawa-yoga.com